木のテーブルにワイングラスが置かれている写真

パーソナルスペース

他者が自分に近付いて不快に感じない限界範囲のこと。

僕は北海道生まれなので比較的人口密度の低い環境で育ちました。

初めて東京に来た時はあまりの密集具合にかなり戸惑った気がします。

カプセルホテルではあまりよく眠れないですね。

空間の効率とパーソナルスペースの折り合いは設計や計画の重要な課題です。

現在は感染症対策の観点からも人と人の接触について特に考える必要があります。

例えばオフィス空間では人と人との距離感はとても重要です。

集中して業務をしたい場合、自分の周り三方向を遮ることで

周囲の雑音や視覚情報をある程度遮断することができます。

船場本社オフィスワークスペースで作業する社員の後ろ姿
船場本社オフィスワークスペース

リラックスした状態でのオープンなコミュニケーションも必要です。

テーブル間が近い距離で椅子を設けないことで安心感と親密感が両立できます。

偶然隣り合うことで思いがけないアイディアが浮かぶこともあります。

船場本社オフィスコラボエリアで談笑する男性社員の姿
船場本社オフィスコラボエリア

社外でのコミュニケーション、例えば飲食店では業態によって距離感が変わります。

立ち飲みやPUBなどでお酒を飲んでいると自然に距離が近くなりますよね。

木のテーブルにワイングラスが置かれている写真

近しい人とのディナーの席では、適度にテーブル間の距離があった方が落ち着きます。

照明も全体が明るいよりも各テーブルごとに絞ってあると効果的です。

明るさのメリハリで、隣の席との距離感が増すからです。

人々がバーで話している様子

帰宅途中の電車内、イヤホンで音楽を聴くと混雑が多少気にならなくなることがあります。

五感の一つを遮ることで、物理的な距離を緩和するのでしょうね。

人と人との距離は近い方が良かったり、ある程度離れていた方が良かったり、状況によって変化します。

最近自宅で一人、リモートワークをしていて長く自分以外の気配が感じられないと、

ふと、不安な気持ちになる事があります。これまではあまり無かった感覚です。

ソーシャルディスタンスやリモートワークがスタンダードになってきました。

今までは物理的な距離を主に考えて空間を作ってきましたが、

これからは関係性や状況をより考慮した人と人との距離感の計画が求められると思います。

Author:葛谷征巨・平川真矢(EAST事業本部)

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