半円形の窓がある室内

窓(まど)

採光、通風、眺望といった目的のために日常は人の出入りに供さない開口部に設置される可動型もしくははめ込み型の建具。

窓が好きだ。

カフェでは必ず窓際の席に座りたい。

外部に面して開口部がある物件の計画は窓から最初に考えます。

一番好きな窓の形状は出窓です。

特にベンチが一体になっている「ウィンドウベンチ」の形状が好きです。洋館のようなイメージ。

腰かけてコーヒーを飲みたいですね。

窓とベンチが一体になっているウィンドウベンチの写真

次に好きなのはサンルームやコンサバトリーのサッシ一体型の斜めの天窓です。

外光がより多く採れて室内が明るくなりますね。

空も見えるし、雨の日はガラスをしずくが伝って雰囲気がいいです。

サンルームのサッシ一体型の斜めの天窓で本を読む女性の写真
天窓と机に置かれた過敏、ティーカップの写真

円形や半円形の窓も好きです。

曲面で風景を切り取ることで、まるで隠れ家にいるような非日常的な印象を与えます。

円形の窓の写真
半円形の窓がある室内

以前、京都の古い日本家屋をリノベートする仕事がありました。最初に目についたのは四方がガラス張りの木製サッシになっている中庭でした。手入れがされておらず、荒れた感じでしたが大きな開口部があることがとても魅力的に感じました。そこで、この開口部を中心に計画しました。中庭の中心に亀甲竹を配置して夜はライトアップすることでどの部屋にいても竹が目に入るようにしました。

中庭の中心に竹がある京都の古い日本家屋の写真

嵐山といった立地で、観光客想定でしたので、より京都らしさを感じられる空間にしたかったのです。オープンすると、この中庭の前で記念撮影をする人たちをたくさん目にしました。

空間をデザインする時に特に意識するのは、その空間が訪れる人に対してどのような心理的効果を与えるのかということです。安らぎを感じて心が落ち着いたり、記憶に残る不思議な印象を与えたり、フィジカルだけでなくメンタルに働きかけることが出来るのが空間設計のすばらしさです。

窓はそのための大きな要素になると思います。

Author:葛谷征巨(EAST事業本部)

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